2020.8.31 刈払機 リョービ EKM-270. 三菱 TBE27

リョービの刈払機 EKM-270

EKMの最後のローマ字が使用エンジンを表すようでEKKならばコマツゼノアのKでEKMなら三菱のMという事になる。確かにエンジンは三菱製だ。

レバーは見た感じ三菱エンジンを使用するイリノやニッカリと同じと思われる。

三菱エンジンを積むメーカーはよくこれを使用しているようだ。

メイン機の30ccが修理中の為急遽サブ機として購入。

時間的余裕もなかったのでホムセで1番マシしそうなのを即断でチョイス。

 

26ccクラスのUハンドル

重量4.9kg

タンク容量0.6L

スロットルは回転数を固定できるタイプ

レバーを握り直してもセットした回転数で維持出来るタイプ。

カタログ資料には明記されていないがエンジンは三菱のTBE27。但しファンカバーは樹脂。エンジンだけはすこぶる快調で燃費もいい。

ナイロンでほぼ全開で60分は使用可能だった。

上まで気持ちいくらい良く回る。

そこそこのパワーもある。

三菱の資料には0.8kwの出力とあり春から初夏のナイロンコードも馬鹿みたいに伸ばさなければ大丈夫。

また草の抵抗によりクラッチが滑っている感触も自分で感知しコントロールしていれば余程の下手を打たない限り溶ける事は無いと思う。

よく爺さんがする中低速で半クラ状態で使うとそら熱が発生するだろう。

伸びすぎたコードを面倒くさがってそのまま使えばそらクラッチも滑りカバーも溶けるだろう。

つまりは下手打たない限り全然ナイロンも使える。

金属製のファンカバーであれば少々の無理も効くだろうが樹脂だからといっても使用不可という訳でもない。

シャフトはソリッドシャフトでこのクラスによくあるフレキシブルシャフトでは無い。

ファンはアルミ製。

資料にはこの値段でプロ用とあるが一体この値段でどの辺がプロ用なのか気になっていたが上記のようにファンカバーを除き一応最低限のポイントは抑えている。

なので金属刃(2枚 3枚刃は除く)メインであればそこそこ使えると思う。

但しホムセンモデルなのうで操作桿はホムセンレベルであまり無理は出来ない強度。

 

新しいからか振動が非常に少なくて割としっかりしたハーネスも付いている。

(アイドル時は普通にブルブル)

 

金属刃メインとしたら全然使えそうな感じ。

(自分の場合はギアケースが心許ないが二枚刃か三枚刃、たまにチップソー)

もちろんナイロンコードも注意すれば全然使える。

 

お値段3万ちょいだったのであともうちょい足せばハスクバーナ226RSやスチールもあるのだがあくまでサブ機なんで欲は出せない。リョービを扱う工具の通販会社ならもっと安価に入手可能

ましてやリョービなんて山仕事用としては失礼ながら選択肢に無かったのですがたまたま使用条件に合ったのがこれしか在庫が無かったので衝動買いです。

でも実際使ったら結構いい感じじゃないかな?

明日から実使用で検証してみます。

○初日の感想 わかっちゃいたが普段は背負式の30ccなんで同じ現場では動きにくい。 木が密集している為に竿とエンジン部が接触し取り回しがだいぶん悪かった。 これは機械のせいでも無くわかっていての事。 でも背負式と肩掛け式でこうも使い勝手が違うのには改めて感じた。 背負式はとにかく竿を自由に動かせるので掃除機感覚で動かせる有り難さを今回改めて感じた。 まあでも使えない事は無いのでサブ機としては優秀だと思う。 エアクリカバーはネジで固定なので紛失する事も無くスロットル操作もしやすい。パワーも金属刃では必要十分。 村の一斉草刈りでは活躍しそうだ。

サブ機なので使う頻度は少ないけど使う日は一日中という事もある。 1発目の始動性はいいが午前中から連続使用していると昼一からかかりが悪くなるケースがあった。 オーバーヒート気味だったのかもしれない。 この辺は別に価格云々では無く作業後にエンジンをすぐに切っていたからというのが原因。体への負担が少ない為についつい作業時間が伸びて長時間連続作業してしまうのでエンジンはすぐに切らずにしっかりとアイドリング状態で冷やしてから切るというのを心得ておけば良い。

恐らく今の排ガス対策エンジンは熱を持ちやすいんだと思う。

 

○2021.5.30補足

普通の刈払機として過不足は無いけどやっぱり自分の作業環境には合っていなくて殆ど出番無し。 年2回の村の一斉草刈り専用になってしまった。 ループハンドルならまだ使えたのに、と今更後悔しています。

 

○2021.11.15 補足

2枚刃の季節になり久しぶりに使ってみた。 山の斜面でどこまで使えるかを検証してみたが意外といける。 夏場のナイロンじゃこの排気量じゃ心もとなかったが2枚刃は26ccあれば十分なのでやっと活路を見出せた。 確かに密集地の取り回しは悪いが第一に軽くループハンドルのように前傾せずとも良いことから腰の負担がだいぶんマシになった。背負で2タンクを山の斜面でするとギックリ腰になるリスクが結構高い。中腰で背負う負担と竿を上げる負担がダブルで蓄積する。こいつは意外といけると思いこのところ連日使ってます。 やっぱり軽いは正義であり長い目で見れば体への負担が少ない為に結果的に作業が進む。秋から春まではこいつがメインになりそうだ。背負のメイン機はナイロンの時期までお休みになりそうだ。 又、肩掛け式全般に言えるが背負と違いフットワークが軽い。つまり軽トラに乗せていて農道のちょっとここを刈りたいという時もストレス無くパッと使える点がいい。背負だとパッと使うのが億劫になりがち。気分的な問題なんだけどチリも積もればというもので役立ってはいます。 1年使用して不具合はアクセルケーブルのキャブ側が折れている事。 安物にありがちだがキャブから補強もせず真っ直ぐ出ている為にそりゃ折れるわという取り回し。 アウターケーブルが折れても中のワイヤーは今のところ動いているので特に補修せず使用中。 出来れば金属製のケーブルガイドをつけて欲しかった。 その他は特にトラブルは無し。オイルはスチールのHPスーパーを使用している為かエンジン、キャブ関係は今のところノントラブル。

 

 

 排気口のカーボン堆積も1年ちょいと考えると軽度だとは思う。 最近のエンジンは環境対策の為か以前よりもオイルに関してシビアになっているという。 つまりカーボンが溜まりやすい事から極力カーボンが溜まりにくいオイルを使用しなくてはいけない。 こびり付いたカーボンをこそぎ落とす作業はリスクが高い。 シリンダー内に落ちる可能性が高く出来る事なら触らない方がいいと考えている。

なので極力カーボン堆積が少ないオイルを使う。

 

○ハンドル形状について 本来このU字ハンドルは平坦地用であるがここのところ傾斜地メインで使ってみたところ結構いける。 おおよそ傾斜角30度までのところが多いが木の間隔が狭い為に今まで背負式一択でやっていたが年々腰痛に悩まされていたのでダメ元でU字に変えたところそれほど作業効率は落ちない代わりに中腰から解放された事から腰の負担がだいぶん減った。 使い始めは当然使いにくい印象だったが慣れるとまんざらでも無い。秋から冬にかけての2枚刃シーズン限定であるが結構使えそう。傾斜地には不向きという先入観を捨てるとこの体への負担の軽減と安全度が増すという事に気付いた。 勿論夏場のナイロンカッターの時期はさすがに物足りないとは思うがこの秋からのシーズンには十分使える。 26ccクラスで十分に2枚刃は使える。 今シーズンは実験的にこのUハンドルをメインに使い背負式との差を検証してみようと思う。


◯2023.8.10 補足

 

同じく三菱のTS26エンジンと比較して使ってみると色々分かってきた。

TBE27は中低速のトルクがイマイチでチップソー用途であってもスロットル開度80%以上開けないと草に負けそうでかなりストレスがあった。

ただし全開時は0.8kwの出力が出るので排気量に見合ったパワーが出る。

なのでスロットルを絞り気味に使うのが多い方はストレスが出ると思う。

これだけ使ってるとこんなもんだと思えるが比べるとはっきりと差がある。

自分はナイロンが主体なので全開では不満はなかったが金属刃に切り替えてスロットルを少し絞ると急にトルクが不足するのか草に負ける事が多いのでスロットル調整が難しい。

中速付近やそれ以下では草の抵抗に負けるので実用回転数は8,000以上(体感的に8割以上)以上じゃないとまともに刈れない。

それはこのエンジンの特性で高回転側でトルクが出るようになっているのでは?とも思う。

実際に中低速のトルクが薄く出力の曲線がかなり急なイメージ。

スロットを開けると吹けがいいのでパワーがありそうと錯覚するが実際はそうでも無く全開でもいたって普通。絞るとガタ落ち。

 

三菱のカタログ資料を見ても実際7000回転ちょいでmaxパワーが出る。

感覚的には7000回転以下では全然パワーというかトルクが不足している。

小気味よく吹け上がるが中速からのトルクを求めるなら他の選択をするのが良いと思う。

上まで回さないと実用トルクが出ない。

環境対策エンジンの特長なのか宿命なのか‥‥。

他メーカーの層状掃気エンジンも似たような特性なのでやっぱりそうなのかもしれない。

上まで回してやっと実用になるパワーが得られる感じでそれ以下では急激にトルクが落ちる。

当初中速のスロットル調整が難しいと思ったがこれはレバーの問題ではなくエンジンの出力特性から来ていると感じた。

つまりは実用回転域が狭いので調整幅が狭くスロットル調整がしにくいという事。

エコエンジンの宿命なんだろう。

このご時世贅沢は言えない。

 

○2024.4.23  耐久性について その後

今まで特に問題なく使用してきたが、ふとファンハウジングと竿を繋ぐところを見てみると少しではあるがガタ付きが発生している。

ネジの増し締めでどうにかなるものではなくパイプとパウジングの間に入れるブッシュのようなものがヘタってきたと思われる。

そのためにエンジンの出力軸とクラッチが僅かに曲がった状態で繋がる事になる。

4年も使えば経年劣化が出てくるのは当然で安価品がここまでもてば満足している。

ホムセ品の為にこれ以上振動が出てくるなど悪化すれば廃棄予定。