2012,11,14 カメラザック 考察  ○エラム

カエラム レクタス45を検証

ザック正面に4kg 70cmのアルミ製ジッツオ装着 特に違和感なし。
固定方法は下から順に三か所をバックルで止め、最後に雲台のフラツキを固定するバンドを止める
この雲台固定用のバンドがあるところが非常に使用者のことを思って親切に作られていると感じるポイント。


背面は十分な大きさのウエストベルトが装備され、この点からも親切心を感じる。
他メーカーのおまけ的なベルトと比べるのも失礼なくらい山岳用ザックとしてまともなものがついている。
勿論これで腰で担ぐことが可能になる。
他社品(某有名山岳写真用ザック)と一度比べて見てほしい。
カメラ用ザックの場合、機材を入れるとおのずと最低重量はすでに10kg近いものになっているはず
。これは通常のザックの容量換算でのベルトの大きさでは既に間に合わないはず。
なのに他社品は30L 40Lを超えるものでも通常のザック以下、いやハイキング用ザック並みのベルト
しか装備されていない。
おしなべてどのメーカーもそうなのである。
話は戻って、このレクタスであるが写真のように背面だけを見ると通常の山岳用ザックとなんら変わらない。
しかるべきところにしかるべきものが付いている。そんな感じに思う。でもこれが本当に重要。


最後に、他社のカメラザックとの比較。
背面長を比べてほしい。(左がレクタス 右はダックス)
レクタスは自分に調整後の高さではあるが、一方のダックス社製は固定の背面。
どう考えても右の背面長でまともに担げるはずがない。
このレクタスを背負ってようやく人心地をついたとうか、いつもの山岳用ザックの感覚に近く、当たり前のことなんだけども、この当たり前が出来ないメーカーがいかに多いか。
結論からすると、このカエラム レクタス45Lは174cmの自分にはフィット。
(*でもレクタス38Lは背面長が足らず自分にはフィットしなかった。)

今後、更に理想的なものを作って頂けるのであれば、38Lクラスのものでも背面長を十分に取り
調整の幅も増やして欲しい。

でもようやく、まともなザックに出会えて本当にほっとしました。

追記
数回使用後の感じたこと。
・ウエストベルト(ヒップベルト)がザック内蔵のフレームと連結されておらず
本体の布地に縫い付けてあるだけというタイプ。
その為にベルトの上下方向への剛性は無く、ふにゃふにゃとなる。
ザック重量をこのベルトで受け止めるはずであるが残念ながら剛性が無い為に
ザックはズンズンと下方向にズレることになる。かなりきつめに縛っても
根本的な解決にはならない。
一般的なと登山用ザックはヒップベルトの連結部にはザックから延びたフレーム を貫通させることで固定し一体化させる。また、ベルト内部にもフレームが入っ
ており(継ぎ目のないフレーム)ベルト全体を完全な剛性体としている。更にワイヤーフレームを腰の横辺りに固定させ荷重分散のポイントを増やしている。
故に腰で重量を支えることが出来る。
しかしこのザックは残念ながら、あと一歩ながらそれが無い。ベルトのサイズは及第点だが肝心な構造、ベルト強度が無い為に役目を果たし切れていない。
他の登山用と言われるカメラザックもこれが無い。なぜ無いのか毎度悩む。
・ザックの荷物容量が少ないと三脚が安定して固定出来ない。
これはこのタイプのザックの宿命である程度の荷物量があれば形が整い安定するが
少ないといくらベルトで調整しても無理がある。これを改善するには使いもしない
予備の服などで嵩をまし、それでも足らないとクッション等でも入れるしかない。
とにかくは規定容量の形状を保たなければ三脚運搬用ザックとして安定しない。
・全体的な作りについて
価格からしてよく頑張ってアイデアを盛り込んで作っていると思います。
でも許せる価格から作りこめる範囲には限界があるのでしょう。
私個人的には価格をもっと上げても良いので上記点をクリアして全体の質感も上げて頂いたほうが助かります。
なんせ未だにまともなザックがこの世にないのですから極めてニッチではありますが確実な需要はあると思います。
●結論
 カエラム レクタス45は残念ながらお蔵入り決定