2015.6.2 夏場の山仕事の対策を考える

注意:最後の補足まで読むべし。

6月に入り、山もなかなか暑くなってきた。
明るくなる4時半くらいから山に入るが昼前まで作業する為に9時ごろには暑くなりだし、
昼ごろにはグデーッとするぐらいの暑さになる。
凍らせたスポーツドリンクとお茶は当然常備している。
最近どうも体が昼まで持たないと感じて何かがおかしいと服装を見直した。
長袖の速乾シャツと首と頭にそれぞれ手ぬぐいを巻いている。
頭は汗止め、虫よけの目的なので外せないが首の手ぬぐいが今回の原因となっている。
これも首の襟元から入る虫や木くずを防止するために巻いているが、首後ろを冷却するという
意味では逆効果になっている。
夏山登山でよくありがちな失敗例として首にタオルを巻いて歩くと首後ろの冷却がしにくく
なるので汗を余計にかき、しまいには吐き気とフラつきが出てくる。
つまり熱中症を誘発していることになる。
いかに体を冷却するか?という点において首にタオルは夏場は禁物である。
体温上昇を食い止めないと体のリミッターが働きだるく重くなってくる。
人間の体は実によく出来ている。
しかし仕事をペースを崩さずにやり終えなければならないのでこの体の冷却がキモになってくる。
侮るなかれ山仕事も登山と同じく大量に汗をかくハードワーク。

長袖、長ズボンは必須の為に外部に露出している個所は首だけとなる。
唯一の人体の冷却場所をふさぐことはない。
空冷式エンジンの吸気口を塞いでいるようなもの。
実際に巻いていると9時ごろから(つまり気温が上がるころから)体がだるくなり昼前には
かなり体力を無駄に消耗して動きが重い。
これを打開するためにはシャツの首元は上までキチっと締め、その代わりに首のタオルは外す。
ブヨやハチなどの外敵からは頭に巻いたタオルで防ぐ。
ホームセンターで最近頭に巻く専用のタオルが売っており、吸汗性に優れズレもなく首後ろに垂らす長さも
十分ある形状のものがある。
これであればシャツの首元をキッチリ締めれば首のタオルは不要となる。
あくまでヒラヒラと首後ろを覆っている形になる為に首の冷却効果は生かしたままになる。
くどいようだが首後ろの冷却をナメていると山で痛い目に遭うのでご注意を。

シャツはホームセンターの作業着コーナーで売っている速乾性の長そでジップアップシャツ。
ガテン系が着るようなピタッとしたものは虫の攻撃から避ける為にも選ばないようにしている。
ある程度ゆったりした着心地のシャツ。
その上は頭に巻く専用のタオル。(これもホームセンター)
巻きやすいように両サイドはヒモ状で後ろに垂らす部分は長めにとってあるので首の後ろは十分に覆える。
普通のタオルでは頭に巻いてもズレる、首後ろを覆えないで使えない。
安いものでは@400程度で売っているのでこれは山仕事には使えるアイテムである。
(当方、ヘルメットは着用しない作業内容の為にこれで十分)[[]]
よく首を冷やす冷却バンダナみたいなのがあるがあれはあっという間に温くなり今度は汗の気化を阻害するという代物なので子供騙しみたいで御法度。
それより休憩時に急速に冷却出来るようなスプレーか冷却シートが良さそう。
(実際のところはそんなこざかしい事やってる間が無いのが問題といえば問題。面倒でもしっかりケアすれば後の作業効率が上がるのであれば試してみよう)

◯2017.7.28 補足

夏本番になりかなり体もこたえる季節となってきた。
腰袋には1Lの凍らせたお茶を入れ常時飲めるようにし休憩場所には2Lの水筒。
昼食時には日除けの下で弁当を冷やしていた保冷剤を首に当て冷却し塩をパラパラと口に放り込んでお茶で飲み込む。
頻繁に水分補給はしているが風がなく湿度の高い日は大粒の汗がとめどなく出る。
昼からの作業はほとんど仕事にならないくらい体が重い。
農家のように朝夕だけ山に入ればマシなのだが‥‥。

冬場と比べ日は長いが実際の作業時間は夏場の方が短い。
丸々一日頑張りすぎると次の日以降に支障が出るので昼過ぎには山を下りるようにして稼働日数を確保している。
シーズンの盆と彼岸までは何としても体調を崩さず乗り越えねば行けないので無理しすぎない程度に毎日をこなしている。

○2021.3.16補足

上記の頭に巻くタオルであるが今更ながらこれはやめとくべきだったと思う。
毎年猛暑になると作業中に頭痛が頻繁に起こっていた。
単に暑すぎる為に軽い熱中症が出ているなという認識であったが原因の1つにこのタオルがあったとはその頃は考えつきもしなかった。
つまりタオル地は頭や首の熱を外に逃すという効果が薄い為だった。
常に頭は熱がこもりひどい時は吐き気がする程。
試しにメッシュ素材の帽子にかえたところかなり改善された。
今ではモンベルのメッシュ素材のタレ付き帽子にかえて問題なく作業している。
これに気付くのに何年もかかってしまったが熱中症で死ぬ前に気付いて助かったと思う。